| 表彰名称 | 業務名等 | 発注者 |
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| 国土交通省 岩木川ダム統合管理事務所長表彰 | 岩木川ダム統合管理事務所流量観測及び採水作業 | 国土交通省 岩木川ダム統合管理事務所 |
| 国土交通省 青森河川国道事務所長表彰 | 青森地区道路補修設計業務 | 国土交通省 青森河川国道事務所 |
| 青森県 県土整備部長表彰 | 前坂藤崎線橋梁架替(藤崎橋)測量・修正設計業務委託 | 青森県 中南県土整備事務所 |
| 青森県 東青県土整備事務所長表彰 | 国道280号橋梁架替(蟹田橋)予備設計業務委託 | 青森県 東青県土整備事務所 |
| 青森県 上北県土整備事務所長表彰 | むつ横浜停車場線道路改良地質調査業務委託 | 青森県 上北県土整備事務所 |
| 青森県 西北県土整備事務所長表彰 | 国道339号橋梁架替(新長富橋)修正設計業務委託 | 青森県 西北県土整備事務所 |
本業務は、浅瀬石川流域及び岩木川流域の河川の流量観測、浅瀬石川ダムと津軽ダムの下流河川並びに両ダム貯水池の水質把握のための採水を行い、今後のダム管理の基礎資料とするものです。
以下の創意工夫により、作業効率、品質と安全性の向上及び環境影響の低減に努めました。
図1 H√Q図
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写真1 深浅測量(ADCP)
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写真2 非接触型流速計
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写真3 横断測量(自動追尾TS)
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写真4 流速計
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写真5 水位標清掃
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写真6 河川清掃
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本業務は、青森管内において雪崩対策、豪雨時の冠水対策、冬期間の雪対策など、道路管理上の通行障害箇所について対策工の設計を行ったものです。
この業務は青森管内の多くの箇所で対策工の設計を行う必要があり、測量や地質調査を含めて綿密な工程計画や担当職員の配置計画を行う必要がありました。特に冬期間の雪対策は、スタック防止や視程障害防止など、物流や観光、日々の経済活動に対して重要なものとなっており、重点的、集中的に実施しました。
当業務の代表的な雪対策として、陸奥湾からの西風により視程障害が発生している交差点(写真-1、写真-2)で、高性能防雪柵を・提案・採用しました。発注者への説明資料として、BIM/CIMを活用した施工前(図-1)と施工後(図-2)のイメージ図を作成し、併せて走行シミュレーションによるドライバーへの視認性確保などを、視覚的にわかりやすく説明したものです。
写真-1 陸奥湾からの西風
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写真-2 交差点吹雪状況(視程障害発生)
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図-1 現況図
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図-2 高性能防雪柵完成図
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本業務は、藤崎橋架替工事においてP2橋脚施工時(R5年度)に発生した仮締切堤の崩落により工事が一時中止となったため、崩落原因を検証するとともに施工計画の修正、関係機関(東北地方整備局・青森河川国道事務所・東北農政局)との協議を重ね、調整することで工事再開を可能とした業務です。
崩落原因を検証の上、鋼矢板による仮締切工計画を提案、仮締切工の規模縮小、施工性及び流水による安全性に配慮した施工計画を立案しました(図-1、図-2)。
過去5ヶ年の時刻最大水位、既往最高水位をハイドログラフで整理を行い、退避水位を決定するなど綿密な退避計画を立案しました(図-3)。
協議資料及び河川占用許可申請書の作成において迅速に対応し、河川管理者(東北地方整備局、青森河川国道事務所)及び五所川原頭首工管理者(東北農政局)からの了解を得たことで、令和6年度内の工事再開と工事完了を達成しました(図-4)。
安全性に配慮した施工計画修正
図-1 崩落原因の検証 |
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図-2 仮締切計画の修正 |
退避計画
図-3 ハイドログラフを用いた退避計画 |
関係機関との協議
図-4 河川管理者からの許諾と工事再開写真 |
本業務は、二級河川蟹田川に架かる国道280号「蟹田橋」の架替を目的とした橋梁予備設計を実施したものです。
架橋予定位置の沿線には家屋が張り付いていることや、道路縦断勾配や横断勾配が大きく路面凍結時の事故防止対策(散水)を必要としている等、前後の道路計画にも配慮する必要がありました。さらに、河川内には既設橋梁以前の下部工が存置されており、橋梁形式の選定や下部工配置計画、施工計画等に綿密な検討が必要である等、課題解決のため創意工夫が必要な業務でした。
検討の結果、低桁高の特殊橋梁「3径間連続プレビーム合成桁橋」(図-1)を採用することで、道路縦断勾配や横断勾配(図-2)を最小限に抑えつつ、施工性・経済性にも優れた課題解決策を提案しました。また、CIM画像(図-3)やVR動画を活用した説明資料を作成し、地元住民にも判りやすく理解を深めていただけるよう、様々な工夫を行いました。
写真-1 蟹田橋全景(UAV使用)
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図-1 3径間連続プレビーム合成桁案
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図-2 横断勾配の緩和(i=4.0%以下)
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図-3 施工状況等のCIM画像
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本業務は、一般県道泊陸奥横浜停車場線(冬期閉鎖路線)を通年通行可能なバイパスとして整備するために必要となる地盤情報を得るため、機械ボーリング、標準貫入試験、弾性波探査等を行ったものです。
業務箇所は、下北半島中央部の吹越烏帽子山地(国有林)に位置し、作業許可手続きや積雪、天候不良等の厳しい自然条件による工程のひっ迫が予想されました。
このため、工程を早めるための工夫を実施するとともに品質の向上に努め、履行期間内に業務を完了させました。
1本のモノレールに牽引車を2台配置し、牽引車の交差を回避するため待避場所を設置しました。これにより最大4台のボーリングマシンを同時稼働させ、工程の短縮を実現しました。
図-1 牽引車待避場所位置図
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写真-1 牽引車待避場所
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各種構造物の掘り止め条件、弾性波探査の延長などを『調査方針』として整理し、発注者、設計会社、調査会社の三者でその内容を確認、共有することで、品質を確保するとともに調査の手戻りを防止しました。
図-2 地すべり調査の調査方針
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図-3 弾性波探査の調査方針
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本業務は、国道339号に架橋されている『新長富橋』の橋梁架替修正設計を行ったものです。過年度設計で課題となっていた下記項目に留意し設計を行いました。
現計画の縦断勾配は現況よりも急な5%であったため、低桁高構造の提案・採用で、縦断勾配を4%に緩和し冬季走行安全性の向上を図りました。(図-1)。
低桁高構造としたことで、橋梁端部の維持管理が困難となるため、実寸模型で桁端部の構造を再現し、発注者と合同で維持管理が可能となる空間サイズを体感し、維持管理スペースを決定しました(写真-1)。
解析精度の向上を図るため、新たに地質調査を提案・実施し、解析精度向上で軟弱地盤対策範囲の縮小により、大幅なコスト削減を図りました(図-2)。
低桁高構造の採用により、現設計より約10%のコスト削減(約6千万円)と1年の工期短縮を可能としました(図-4)。
また、発注者の指示、要望事項等に対して迅速に対応したほかCIMデータ(走行シミュレーション、橋梁3Dイメージ)を作成し、合意形成の向上を図りました(図-3)。
低桁高構造の採用による安全性の向上
図-1 修正後の道路縦断図 |
軟弱地盤の精度向上
図-2 軟弱地盤横断図 |
CIMデータの作成
図-3 橋梁および仮締切工の3D |
メンテナンス空間の検討
写真-1 発注者との立合確認 |
コスト削減効果
図-4 コスト削減効果対比グラフ |
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【令和7年度優良業務表彰受賞にあたって】
本年度も、国・県より優良業務表彰を賜りました。日々の業務に真摯に向き合い、品質と安全を守り抜いた成果が認められたことは、社員一人ひとりの誠実な努力と、現場を支える協力会社の皆様の尽力の賜物です。
私たちは、特別なことをしているわけではありません。地道な積み重ねを怠らず、当たり前のことを当たり前にやり抜く。その姿勢こそが、信頼につながり、今回の表彰へと結実したものと受け止めています。
この表彰を励みに、今後も技術と知見を磨き、地域社会に貢献できる業務を着実に遂行してまいります。来年度も胸を張って報告できるよう、引き続き研鑽を重ねてまいります。
令和7年9月吉日 |