我が国では、頻発する洪水・土砂災害から国民を守るため、良好な河川・砂防施設の整備と既存施設の維持管理を行い、その機能の保全を図る事が重要な課題となっております。
当社は、河川管理施設及び砂防施設等の計画・設計のほか、点検・維持管理や耐震補強設計、更には環境に配慮した魚道・親水施設の設計、災害後の河川管理施設の復旧設計にも対応しております。
業務種別 |
業務概要 |
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治水計画・利水計画 |
一級・二級河川の河道計画や取水施設整備計画 |
堤防・護岸設計 多自然川づくり・魚道工 |
一級・二級河川堤防の実施設計や堤防質的整備設計 「美しい山河を守る災害復旧基本方針」に基づく護岸設計 |
樋門・樋管設計 |
基礎地盤条件に応じた剛・柔構造樋門の設計 |
防災調整池設計 |
流域治水対策等を目的とした調整池の設計 |
砂防施設の設計 |
砂防堰堤や渓流保全施設等の設計、補修・補強設計 |
砂防基礎調査 |
土砂災害防止法に基づく土石流や急傾斜地等の各種調査 |
河川・砂防施設及び海岸施設の点検・調査・補修設計 |
各構造物の定期点検・詳細点検及び調査、損傷状態に応じた補修設計 |
柔構造排水樋門設計 |
緩傾斜型落差工設計 |
多自然型魚道(玉石張り)設計 |
樋門・樋管点検(維持管理) |
本業務は、金木川大規模特定河川改修事業の一環として、五所川原市金木町朝日山地内において排水樋門の予備設計及び詳細設計を行ったものです。
本樋門は、概略設計及び樋門統廃合検討済であるため、検討方針及び妥当性を確認し計画を行いました。樋門位置は施工中、既設樋門を仮排水路として使用できるNO.1744としました。樋門断面は検討の結果、B1.1m×H1.2mとし、樋門敷高はTP+5.2mとし、函体構造は現場打ちRC構造、ゲート構造は門柱レスのバランスウェイト式フラップゲートを採用しました。
本樋門直下の地盤は、L1及びL2地震動により液状化するため、地盤改良(表層混合処理工法)による液状化対策を行い、基礎形式は剛支持基礎として計画しました。
樋門縦断図 |
樋門断面図 |
樋門平面図 |
バランスウェイト式フラップゲートの事例 |
本業務は、青森県が管理する正津川海岸に設置されている人工リーフ(L=170.0m)の構造物点検を実施し、その結果に基づく長寿命化計画を策定したものです。
長寿命化計画策定にあたっては必要な資料収集整理及び一次・二次点検を行い、結果をとりまとめました。人工リーフは離岸距離が約160mの海中に位置していたことから、無人航空機(UAV、 ドローン等)を使用し点検を行いました。
一次点検では、UAV+カメラによる空中写真測量により変状を把握し、詳細把握のための二次点検では、UAV+グリーンレーザによる空中レーザー測量を実施し、人工リーフの位置・形状や散乱した捨石量を定量的に把握しました。
点検結果としては人工リーフの沖側を中心として広範囲に捨石の崩れが確認されました。これらの変状状況より施設の健全度評価及び防護機能の評価を行い、今後の点検計画並びに修繕計画の策定、ライフサイクルコストの算出も含め、長寿命化計画としてとりまとめました。
本業務は、東北地方整備局が管理している樋門・樋管、陸閘の点検を行い、劣化の進行状況を把握し、施設健全度の評価及び作成要領に基づく結果の整理・記録を行ったものです。
樋門・樋管48施設を対象に点検調査し健全度評価を行った結果、総合評価における健全度C4(補修対策が必要)と判断される施設は既往評価と比べ増加していることが確認されました。増加の要因としては、コンクリート劣化の進行と、高水護岸の評価指標の見直しによるものと分析しました。
目視調査が難しい小口径樋管の点検では、既往成果の劣化状況を踏まえ、地上レーザスキャナ及び小型カメラを活用した函体の縦断測量、函体内の劣化及び構造形状の変状の進行を調査しました。
また、詳細点検として12施設を対象にドリル法によるコンクリートの中性化試験を行い、地域ごとの中性化進行の特徴を分析しました。
小口径樋門地上レーザスキャナ |
定期点検状況 |